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ネクスDSDジャパンニューズレター20231228




今年もありがとうございました!


今年も年の瀬が近づいてまいりました。

今年もみなさまにはネクスDSDジャパンをご支援いただき,

誠にありがとうございました! 



 



ネクスDSDジャパン更新情報



 アメリカのクラインフェルター症候群男性のサポートグループ「Living with XXY」から,新型出生前検査(NIPT)でクラインフェルターが判明した男の子コア君のお父さん,グレッグさんの,コアくんの男性不妊についてのメッセージです。


 クラインフェルター症候群(47,XXY)の男の子の大多数は,男性不妊状態になります。ですが,m-TESEという男性不妊医療技術や,養子縁組などで,子どもを授かり,家族を作っている当事者の方もたくさんいらっしゃいます。


ぜひご覧下さい!


 

ご存知でしたか?

 日本では非認定医療施設で行われているNIPT(新型出生前検査)によるX・Y染色体(性染色体)の検査では,男の子の胎児の47,XXY(クラインフェルター症候群)が判明することがあります。


 ですが,クラインフェルター症候群(47,XXY)の胎児はただの男の子にすぎないのですが,世界でも日本でも未だに「男でも女でもない性」という誤解偏見がはびこっています。


 そういった偏見が今でも大きいため,アメリカでも,NIPTによって47,XXYが判明した胎児は,72%の割合で中絶されてしまっているのです。


 クラインフェルター症候群をはじめとする,DSDs:#体の性の様々な発達(#性分化疾患)とは、「染色体や性腺、女性の子宮の有無,外性器の発達など,女性ならこういう体のはず,男性ならこういう体のはずとされる固定観念とは,生まれつき一部異なる女性(female)・男性(male)の体の状態」のことです。

 クラインフェルター症候群男性をはじめとするDSDsのある人々を「男女以外」であるかのようにした「社会的生物学固定観念」の強迫化については,リベラル系の学術誌『ジェンダー法研究第7号』に掲載いただいた論考で詳しく解説しています。



 現在,下のリンクから無料でお読みいただけます!



 

無料パンフレット

「学校や教室でDSDsについて触れるには?」




 現在,様々な学校でLGBTQなど性的マイノリティーの皆さんの「性の多様性」についての授業が行われるようになりました。それはとても喜ばしいことなのですが,大変残念ながら,時にDSDsについて古い誤った話が伝えられることによって,教室にいるDSDsを持つ子どもが不登校になってしまったケースが起きています。

 DSDsの判明・説明後,特に思春期は重要な時期で,誤解や偏見に基づく横やりは当事者家族の命に関わりかねません。

 性別欄の取り扱いも「男・女・その他」といった選択肢では,DSDsを持つ子どもたち・人々に二次的なトラウマを与えかねません。ではどうすればいいのか,パンフレットに記載しています。

 皆さんには,ぜひこのパンフレットを周りの方とシェアいただき,DSDsの正確な知識の啓発にご協力いただければと願います。




 


 今年はネクスDSDジャパンに対して事実に基づかない誹謗中傷が行われるということがありました。これらのデマについては現在も弁護士の方に相談中です。


 みなさまにはご心配をおかけしましたが,「そんなことはない!」とLGBTQなど性的マイノリティのみなさんからも励ましの声をたくさんいただけたことが何よりの喜びでした。


 ありがとうございました!


 ネクスDSDジャパンとしては,これからもDSDsのある人々・家族のみなさん(その中にはもちろんLGBTQの方も難病の方も障害を持つ方も含まれます!)のために,事実に基づいた正確な情報で支援を行っていきたいと思っております。


 年明けには新しいコンテンツもご紹介できる予定です!


 みなさま,良いお年をお迎えください。


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海外国家機関DSDs調査報告書

ベルギー国家機関性分化疾患/インターセックス調査報告書
オランダ社会文化計画局「インターセックスの状態・性分化疾患と共に生きる」表紙

 近年、教育現場や地方・国レベルで、LGBTQ等性的マイノリティの人々についての啓発が行われるようになっています。その中で,DSDs:体の性の様々な発達(性分化疾患)が取り上げられるようになっていますが、昔の「男でも女でもない」という偏見誤解DSDについての知識が不十分なまま進められている現状があります。

 そんな中,人権施策や性教育先進国のオランダとベルギーの国家機関が,DSDsを持つ人々とご家族の皆さんの実態調査を行い報告書を出版しました。

 どちらもDSDsを持つ人々への綿密なインタビューや、世界中の患者団体、多くの調査研究からの情報などを総合し、誤解や偏見・無理解の多いDSDsについて、極めて客観的で当事者中心となった報告書になっています。世界でもこのような調査を行った国はこの2カ国だけで,どちらの報告とも,DSDsを持つ人々に対する「男でも女でもない」というイメージこそが偏見であることを指摘しています。

 ネクスDSDジャパンでは,この両報告書の日本語翻訳を行いました。

DSDs総合論考

 大変残念ながら,大学の先生方でもDSDsに対する「男でも女でもない」「グラデーション」などの誤解や偏見が大きい状況です。

 

 ですが,とてもありがたいことに,ジェンダー法学会の先生方にお声がけをいただき,『ジェンダー法研究7号』にDSDsについての論考を寄稿させていただきました(ヨヘイル著「DSDs:体の性の様々な発達(性分化疾患/インターセックス) 排除と見世物小屋の分裂」)。

 今回,信山社様と編集委員の先生方のご許可をいただき,この拙論をブログにアップさせていただきました。

 DSDsの医学的知見は大きく進展し,当事者の人々の実態も明らかになってきています。ぜひ大学の先生方も,DSDsと当事者の人々に対する知見のアップデートをお願いいたします。

 

 (当事者・家族の皆さんにはつらい記述があります)。

ジェンダー法研究:性分化疾患/インターセックス総合論考
ジェンダー法研究:性分化疾患/インターセックス総合論考
性分化疾患YouTubeサイト(インターセックス)
ネクスDSDジャパン:日本性分化疾患患者家族会連絡会
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