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「私」の物語

DSDs:体の性の様々な発達(性分化疾患)を持つ人やそのご家族は、自分のことを話す時、「カミングアウト」という言葉はあまり使わず、「自分の物語を話す(tell my story)」と表現されることが多いです。これは、DSDというものを表現したいのではなく、苦難や孤独から自分が手に入れてきた、それぞれ「自分自身の人生」を語りたいという想いからでしょう。

 

当然のことですが、自分自身の人生を語るのは容易なことではありません。聞く人が社会的ステレオタイプや予断にとらわれやすいDSD:体の性の様々な発達(性分化疾患)については特に。ですが、だからこそ、「DSDを持った人」ではなく「自分自身」を語る重要性があり、その人生の物語の大切さがあるのかもしれません。

  

DSDを持つお子さんのご家族の一番の不安は、お子さんの将来ではないでしょうか?また、ご家族、ご本人の方たちは、こういう思いをしているのは自分だけなのではないかという孤独を感じてらっしゃるかもしれません。

 

ここに集めたのは、DSDを持ち、苦難や孤独の中から自分自身の人生を手に入れてきた人々の物語です。読むのが辛くなるところもあるかもしれませんが、こういう思いをしているのは自分だけじゃない、辛い人生の場面があっても必ず出口があり、むしろそこから強ささえ得ていけるのだということを感じ取っていただければと思います。

  
AISやスワイヤー症候群を持つ女性の物語
  

アンドロゲン不応症(AIS)やスワイヤー症候群は、女性のDSDのひとつです。たいていの場合、生まれた時から外性器などは全くの女性なのですが、思春期前後、生理が始まらないことなどから、染色体がXYで性腺が精巣であることなどが判明します。判明した女性にとっては、子どもを産めないこと、体のことなど、大きなショックを受けられることがほとんどです。しかし彼女たちは、そのような苦難や社会的ステレオタイプによる偏見を乗り越え、大切なものを見つけていかれます。

 

ここではそのような女性たちの物語をご紹介しましょう。

  
DSDを持つお子さんの家族の物語

DSDについては、親御さんたちも当事者の方たちです。赤ちゃんが生まれた時、お子さんが何らかの障害を持っているということは、親御さんたちにとっては、お子さんの死に等しいショックを感じると言われています。更にそのような状況の中で、大きな決断もしていかねばなりません。また、性分化の問題だけではない命に関わる問題に向かい合っていかねばならないこともありますし、お子さんにDSDのことをどう話をしていくのか、大きな苦難と葛藤を越えていかねばなりません。 一時、DSDを持つ子どもの親御さんは、社会的偏見から一方的に責を負わされるということがありました。当然ですが、子どもの幸せを願わない親御さんはほとんどいませんし、すすんでメスを入れたいと思う親御さんもいらっしゃいません。ここでは、親御さんたちのありのまま、そのままの物語をご紹介します。

  
MRKHを持つ女性の物語
MRKH(メイヤー・ロキタンスキー・クスター・ハウザー症候群)は、女性のDSDのひとつで、たいていの場合思春期以降、膣や子宮が発達していないことが判明する体の状態です。たいていの場合、自分自身の子どもを作れないということに、大きなショックを受けられます。しかし彼女たちも、そのような苦難の中から、それぞれ自分自身にしか手に入れられない、大切なものを手に入れていかれます。 苦難や哀しみを自分自身の強さにされていく女性たちの物語をご紹介しましょう。