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第2回MRKH国際ミーティング旅行記
ロキタンスキー 症候群のある女性たち
私たちみんなは、いつだってお互いにすぐに分かって理解し合えるんです。こういうのって特別なことですよね。私たちはみんな、自分の人生でとても重大なことを抱えているというところで、特別なつながりを持つことができるんです。
御覧の皆様へ
ロキタンスキー症候群(MRKH)とは、女性のDSDのひとつです。ロキタンスキー症候群は、主に思春期の無月経から、膣や子宮、卵管の一部もしくは全てが無い状態であることが判明します。女性にとっては、とても心痛められることが多く、またこれまで、同じような体の状態を持つ女性との出会いもないまま、孤独の中を過ごさせねばなりませんでした。
そんな中,同じロキタンスキー症候群のある女の子・女性たちなんとかつながりを持ちたい!と,当事者女性たちは賢明につながりを作り合っています。ここでは,イギリスで行われたロキタンスキー症候群(MRKH)の女の子・女性たちの国際ミーティングの体験談をお送りします。
日本でもロキタンスキー症候群の女の子・女性たちが賢明につながりを作っていらっしゃいます。
ロキタンスキー症候群をはじめとするDSDs:体の性の様々な発達(性分化疾患)は、「女性にもいろいろな体がある、男性にもいろいろな体がある」ということです。
私たちは「性のグラデーション」でも「男女の境界の無さ」でもありません。むしろそのようなご意見は、私たちの女性・男性としての尊厳を深く傷つけるものです。
どうか、お間違いのないようにお願い致します。
詳しくは「DSDsとは何ですか?」のページをご覧ください。
ショッピングをしたり、おいしい食事をしたり、とにかくたくさんおしゃべりするような、交流とくつろぎの週末を過ごせるようにしました。
2015年6月26日から28日まで、私たちの第2回国際MRKH(ロキタンスキー症候群)ミーティングがロンドンで行われました。
「Living MRKH」のタビサ・ターヤが、担当のひとりとして、参加者のホテルやレストランを予約したりなど、私たちの旅全体のお世話係をしてくれました。
去年初めての国際MRKHミーティングを開催した時も、世界中のロキタンスキー症候群(MRKH)の専門家によるレクチャーもある大きな大会になって、毎日のプログラム全部が、感動的で勉強にもなるすばらしい日々になりました。
今年はまだ若い女の子たちにも着目して、ショッピングをしたり、おいしい食事をしたり、とにかくたくさんおしゃべりするような、交流とくつろぎの週末を過ごせるようにしました。昨年は新しい人も知ってる人も、毎回の出会いが本当に魔法のようでした。同じ体の状態を持って生まれてそれぞれに独自の人生を歩んでいるから私たちは出会っているわけですが、私たちは国境を越えて、ロキタンスキー(MRKH)のことだけじゃないたくさんのことを共有しあえるようにします。今回のミーティングの素晴らしいところは、まさしくここです!
たくさんの女の子たちがフェイスブックやツイッター、インスタグラム、スナップチャットなどのソーシャルメディアで毎日コンタクトをとっているのですが、やっと直接顔を合わせて会えるのは、絆を深め、それをもっと真実のものにするみたいな素晴らしい思いがするものでした。
今年は6カ国の国からの女の子たちがはるばるやってきてきてくれました。ベルギー、オランダ、ノルウェイ、スウェーデン、イギリス、ハンガリーです。週末全部を過ごした女の子もいれば、土曜日にジョイントディナーとショッピングと観光に参加してくれた女の子もいました。今回ノルウェイからは私たち4人が参加しました。お母さんやボーイフレンド、それにご主人を連れてきた人もいました。


空港のラウンジで、これから100メートルのパスポートチェックの列が待っているとも知らず、この上なく幸せな私とアネット
少女たちはめでたく飛行機のシートに座れたのでした。
私はアネットと一緒に金曜日に到着。オスロで合流してロンドンまで同じフライトでした。ゲートまでは3,4分のところだったから、搭乗が始まる数分前まで、ずっとラウンジで喋ってました。でもゲートを通るのにパスポートが必要とは知らなかったので、ゲート前についた時は100メートルも列ができてましたけどね。眼鏡越しに飛行機に搭乗しはじめる人を見ながら、ちょっとパニックになっちゃって。本当に私たち飛行機に間に合うの?って。時計は進んでいくし、列は 全然ゆっくりにしか進まないし…。
幸いなことになんとか間に合って、ふたりのナーバスになった少女たちはめでたく飛行機のシートに座れたのでした。ふたりは違う時にフライトを予約してたので、アネットが前方に、私は後ろの方の席でした。いい時間のフライトが取れていたので、イギリスまでは2時間だけのフライトでした。
私はアネットと一緒に金曜日に到着。オスロで合流してロンドンまで同じフライトでした。ゲートまでは3,4分のところだったから、搭乗が始まる数分前まで、ずっとラウンジで喋ってました。でもゲートを通るのにパスポートが必要とは知らなかったので、ゲート前についた時は100メートルも列ができてましたけどね。眼鏡越しに飛行機に搭乗しはじめる人を見ながら、ちょっとパニックになっちゃって。本当に私たち飛行機に間に合うの?って。時計は進んでいくし、列は 全然ゆっくりにしか進まないし…。
幸いなことになんとか間に合って、ふたりのナーバスになった少女たちはめでたく飛行機のシートに座れたのでした。ふたりは違う時にフライトを予約してたので、アネットが前方に、私は後ろの方の席でした。いい時間のフライトが取れていたので、イギリスまでは2時間だけのフライトでした。
ついに彼女と「本当の人生」で出会えたのは、究極にファンタスティックなこと
ヒースロー空港で、イギリスのロキタンスキー症候群(MRKH)のサポートグループ「Living MRKH」の開設者のタビサさんに出迎えてもらいました。私には待ちに待った瞬間でした。タビサさんは私が「MRKHノルウェイ」を始めた後、オンラインで初めて出会った女の子だったからです。私たちふたりはeメールやスカイプ、フェイスブックやツイッターで何度も何度も素敵な話をして、私にとって大きな意味のある友情とシスターフッドを深めていってました。そしてついに彼女と「本当の人生」で出会えたのは、究極にファンタスティックなことで、私は自分の人生の中で姉妹を持つことができたんだと思えました。彼女は素敵で素晴らしい、勇気を与えてくれる女性で、もう次にまた会えるのを楽しみにしています。
45分間のロンドンの地下鉄にガタゴト揺られて、キャピトル駅に到着。ホテルはそこからすぐ3分。みんなのことを考えてくれてたんだと思います。ホテルは中心地どまんなか。お店にも有名な公園にも建物にも近くて簡単に行けるホテルでした。
それにとても大きい!こんなにたくさんの部屋や廊下があるホテルはたぶん今まで見たことなかった。ここに泊まるみんなは自分の部屋を見つけるの大変だったんじゃないかな。でもちゃんと見つけられましたけどね。
ベルギーから来たジェラルディンと、オランダから来たイブリンは、私とアネットがルームシェアする「MRKHスウェーデン」のメンバーと一緒に、もうホテルに着いてました。5人とも長い1日でもうみんなお腹ペコペコで、外に食べに行こうということになって、ナンドゥというレストランに入ることにしました。とっても美味しくて、みんなで楽しかったです。

ついにタビサと出会えました!:)

こういう最初の時って、いつもワクワクドキドキして特別な瞬間ですよね。
ロンドンに来て心の準備ができてなかったのは、どこかしこにもたくさんの人がいて、にぎやかだったこと。通りを歩いてて頭がクラクラしたのは私一人じゃなかったと思う。週末にプライド・パレードがあったから特に混んでたのかもしれません。でもお楽しみの場所もあちこちにあって、もう満喫できました。
土曜日の朝は、ホテルの朝食から始まりました。静かな1日のスタートって感じじゃなくて、朝食会場は200人以上がいるようなとても大きな部屋で、半分空いたテーブルを見つけて席確保できたのはラッキーだったけど、200人以上の人たちがナイフとフォークの音をさせておしゃべりしてるのが反響しあってて、静かな始まりってわけじゃなかったです:D。でも料理は美味しくて満足しました。
午前10時。ホテルに泊まってる参加者全員がついに集まって、お互いに顔見せし合いました。こういう最初の時って、いつもワクワクドキドキして特別な瞬間ですよね。思い出すと今でもニコニコしちゃいます。

写真を撮る時に、MRKHスウェーデンの人が、なぜ私にリラックスして!って言ってたのか、写真を見て分かりました。タハハ…。(これは私たちが最初に撮ったグループ写真です)。でも、他の人がみんなきれいに写ってたから、この写真を選びました。
お互いのこれまでの人生を知るようになってくると、突然忘れられるんです。私たちはロキタンスキー症候群(MRKH)を持ってるからここにいるんだってことさえも。
それから、落ちあい場所と時間を決めて、ショッピングに行く組と観光に行く組とに分かれました。
私とタビサはプリマークのお店に行って、そこでクレアとローラと合流して、それから数時間一緒をすることに。ふたりともとってもかわいい女の子で、会えて良かったです。
さっきも書いたけど、ロンドンにはたくさんの人がいて、プリマークは15分位で切り上げて、ちょっとハイドパークまで行くことにしました。ここはとっても静かで、30分ほどそこでリラックスして、それからバッキンガム宮殿に行くことに。そこで他のみんなと落ち合って、一緒にランチ。それから周りをみんなで歩いて、一緒に夕食を取るためにホテルに戻りました。
夕食のレストランもとっても素敵なところで、ここで更に他の女の子たちも合流。何人かは夕食には間に合わなかったけど、その後のパーティーで合流しました。
この夕食は、この旅のハイライトのひとつでした。料理は美味しいし、おしゃべりも楽しかった。深い話もプライベートな話も出てきて、いろいろな感情が湧いてきました。すごく自然にそうなって、みんなが自分のことをどう思いどう感じているのか興味津々だったと思います。私たちみんなは、いつだってお互いにすぐに分かって理解し合えるんです。こういうのって特別なことですよね。私たちはみんな、自分の人生でとても重大なことを抱えているというところで、特別なつながりを持つことができるんです。私たちがどんな風にお互いを理解し合えるのか、どんな専門家も心理学者も友達も家族も分からないでしょう。とても素敵で唯一無二の時間。そこで私たちはひとつになり、ありのままに共にいるってだけで、互いに励まし合えるんです。
それに、話をして、お互いのこれまでの人生を知るようになってくると、突然忘れられるんです。私たちはロキタンスキー症候群(MRKH)を持ってるからここにいるんだってことさえも。笑いもあり冗談もあり、辛くて悲しい涙以上に、楽しくて面白くて、みんな涙を流していました。。。

みんなでディナーです。

さよならを言うのはいつも悲しいですが、それは幸せなさよならの涙
日曜日、ほとんどの人は出発の準備をしてました。もう1日ロンドンに滞在するっていうすごい人もいました。
さよならを言うのはいつも悲しいですが、それは幸せなさよならの涙で、また会えることをみんな楽しみにしていました。
来年のミーティングはいつどこでやるのか話しあって、また2016年の第3回大会でみんなで会えることを願いました。
この旅に感謝。そして参加したみんなに感謝です!
(写真は掲載を許可していただいた人だけが写っています)
ロキタンスキー症候群とは?
ロキタンスキー症候群(MRKH)とは、女性のDSDs:体の性の様々な発達のひとつです。ロキタンスキー症候群は、主に思春期の無月経から、膣や子宮、卵管の一部もしくは全てが無い状態であることが判明します。女性にとっては、とても心痛められることが多く、またこれまで、同じような体の状態を持つ女性との出会いもないまま、孤独の中を過ごさせねばなりませんでした。
そんな中でも,世界各国でロキタンスキー症候群のある女の子・女性たちがお互いを励まし合うために,サポートグループを作って、ロキタンスキー症候群についての情報発信とピアサポートをされています。

ロキタンスキー症候群を持つ3人の女性が「自分自身の言葉で」自分の人生を語るビデオです。