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ベルギー国家機関調査報告書解説
連日LGBTQ等性的マイノリティーの皆さんについての報道がなされ,各地で人権セミナーなどが行われており,時折DSDsを持つ人々が「身体の性の多様性」や「男女以外の存在」であるように言及されることがあります。 ですが,実際のDSDs(体の性の様々な発達:性分化疾患/インターセ...
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序文
2017年初頭,ベルギーのトップモデル,ハンネ・ギャビー・オディールが,インターセックスの体の状態を持つ人としてカミングアウトした(USA Today, 2017)。彼女は,体の性の発達の障害/違い(Disorders of Sex...
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第1章:フランドルにおけるインターセックス/性分化疾患
定義 性分化疾患/インターセックスの体の状態とは,様々な原因による,先天的な医学的生物学的な体の状態の一群である。インターセックスの体の状態/性分化疾患には40種類以上の体の状態があり,すべてがすべて目に見える違いがあったり医学的症状があるわけではないが,共通しているのは,...
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第2章:概念定義と調査研究方法
インターセックスの体の状態/性分化疾患を持つ人々と家族の皆さんとともに,彼ら彼女らのためになる研究調査をデザインし実施するために,また調査の在り方と政策方針立案とのギャップを埋めるためには,専門の医療従事者や,各体の状態に応じた患者仲間とのコンタクトを持つ代表者,そして(国...
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第3章:体の状態の判明の体験過程
成人当事者 10人の体験専門者のうち4人が,目に見える外性器の形状の違い/あるいは重度の塩基喪失のため,出生時に性分化疾患の体の状態が判明しているが,そのうち1人(年齢が高い人)が,自身の体の状態について更に特定された情報を自分で得たのは成人になってからであった。10人の体...
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第4章:専門用語の問題と,用語に対する当事者家族の思い
この調査では,具体的な質問のひとつとして,用語の問題も質問した。インターセックスの体の状態/性分化疾患を持つフランドルの体験専門者および子どもたちの親御さんは,自分の体の状態について他者(医療従事者や両親,家族,友人)と話す時,どういった用語を好んで使うのか? 性分化疾患や...
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第5章:医療ケアの体験
A.医学的治療について 外性器の見た目あるいは性腺への外科手術,そして子どもへのこういった医学的介入についての彼/彼女へのインフォームドコンセントといったテーマは,政治的(あるいは医学的)領域での中心の話題になっている。しかしながら,こういった問題は,すべてのインターセック...
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第6章:心理社会的ウェルビーイング
成人当事者 ここでは成人の体験専門者の心理社会的身体的ウェルビーイングのいくつかに目を向けていくが,これには,(診断の)プロセスや,子どもが授かれないという望まなかった状況をどのように体験専門者が体験しているのか,そして体の状態や(幼児期の)治療が,(性器にまつわる)自己イ...
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第7章:社会的サポートの体験
A.心理的ケア 成人当事者 10人の体験専門者の内8人が,診断や不妊の状態を知らされる時,あるいは手術や他の治療法についての話し合いの時の心理的ケアについて話した。現時点では圧倒的大多数の体験専門者が,そういう専門的なガイダンスを肯定的なものとは語らなかった。その理由として...
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第8章:結論および本調査の限界と強み
性分化疾患/インターセックスの体の状態には,様々な原因によって,内性器や外性器の発達が非定型的なものとなる,先天的な医学的-生物学的な体の状態群である。臨床像には様々なものがあり,当事者やその家族それぞれに対する影響や認識も様々であるが,親御さんや子どもたち,成人当事者の人...
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第9章:政策展開の指針
本調査報告にて語られた調査参加者は,インターセックスの体の状態/性分化疾患を持つ成人・子どもの限られた人数の人々であることを再度強調しておくのは重要だろう。本調査の参加者は,まず自分の体の状態について知っていて,医療的なフォローアップを受けている人々,そして/あるいは,患者...
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